はじめに

臨時の展示会等でお酒を販売するときは、期限付酒類小売業免許を受ける必要がありますが、酒類を販売する期間が10日以内の場合は、より簡易な届出による期限付酒類小売業免許の制度を利用できる場合があります

期限付き酒類小売業免許と、届出による期限付酒類小売業免許のそれぞれの制度について、以下で見ていきましょう。

期限付酒類販売業免許とは

展示会場や駅構内の催事場等で、一時的な販売場を設けて酒類の小売を行うには、期限付酒類販売業免許を受けなければなりません。

免許の要件

期限付酒類小売業免許は、次の条件を満たした場合に受けることができます。

  1. 申請者が酒類製造免許又は酒類販売業免許を受けていること。
  2. 酒類の小売目的が特売又は在庫処分等でないこと。
  3. 会場等の管理者との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されていること。
  4. 開催期間又は期日があらかじめ定められていること。

ただし、季節限定の固定した店舗(例:海の家やスキー場)において、清涼飲料販売を業として行っている方については、次の条件を満たすのであれば酒類販売業免許を持っていなくても期限付き酒類小売業免許を取得することができます。

  • 販売場廃止後の酒類の引渡先と引渡期日があらかじめ定められていること。
  • 引渡先が確実に引き取る旨の確約書を提出すること。

期限付酒類小売業免許申請の必要書類

  1. 酒類販売業免許申請書
  2. 次葉1 販売場の敷地の状況
  3. 次葉2 建物等の配置図
  4. 次葉3 事業の概要
  5. 次葉6 「酒類の販売管理の方法」に関する取組計画書
  6. 酒類販売業免許の免許要件誓約書
  7. 定款のコピー(法人の場合のみ)
  8. 賃貸借契約書等のコピー
  9. 都道府県及び市区町村が発行する『滞納処分を受けていないこと・未納の税額がないことの証明書』
  10. 販売場を設置しようとする場所及びその催物についての説明書
  11. 酒類販売業免許者でない場合には、酒類小売業廃止の際の酒類の処分方法及びその引渡先の引取確約書等
  12. 免許申請書チェック表

申請書の提出期限

期限付酒類小売業免許を受けようとする場合には、原則として、販売場を開設する日の2週間前までに申請する必要があります。

審査が完了すると期限付き酒類小売業免許通知書が発行されますので、この通知書が発行されるまでは絶対にお酒の販売を開始しないでください。

税務署登録免許税

登録免許税は掛かりません。

免許の期限

期限付酒類小売業免許には、催物等の開催期間等に応じて、免許の有効期間がつきます。

イベントの期間が延長・延期された場合は、免許の期限を延長できるケースがあります。

届出による期限付き酒類販売業免許とは

簡易な届出の制度を利用する条件について

臨時販売場の開設期間が10日以内の場合は、届出による簡易な手続きで期限付酒類小売業免許を受けることができます。

届け出による期限付酒類販売業免許取得の要件

  1. 届出者又は届出者と密接な関係にある者が催物等の主催者として管理・運営していない場所である。
  2. 催物等の入場者の全部若しくは大多数が有料入場者であるか、又は開催期間が10日以内である。
  3. 催物等の内容は、酒類の小売を主目的とするものでない
  4. 催物等の開催期間又は開催期日があらかじめ定められており、かつ、それが客観的に明瞭である。
  5. 酒類を小売する目的が特売又は在庫処分等でない。
  6. 博覧会場等の管理者との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されている。
  7. 販売する酒類の範囲は、免許を受けている酒類の品目と同一である。
  8. 開催場所以外の場所へ酒類を配達しない

期限付酒類販売業免許届出書の提出期限

届け出は、販売場を開設する日の10日前までに販売場を開設しようとする所在地の所轄税務署へ提出します。許可証は特に発行されませんので、税務署から特に指示がなければそのまま営業を始めて構いません。

また、書類の提出は郵送でも認められます。

届け出による期限付酒類販売業免許届出書の必要書類

届け出に必要な書類は以下の通りです。なお、これ以外にも税務署から追加書類が求められることがあります。

  1. 届出書
  2. 販売場の敷地の状況(別添図面)
  3. 建物等の配置図
  4. 事業の概要(販売設備状況書)
  5. 「酒類の販売管理の方法」に関する取組計画書
  6. 会場使用契約書のコピー(販売場の設置場所が特定できるもの)
  7. イベントのパンフレット等(催物等の内容等がわかるもの)

酒類販売管理者の設置義務

期限付酒類販売業免許の販売場(届出の制度を利用する場合も同様です)についても、酒類販売管理者を選任する必要があります。

そして、一人の酒類販売管理者が複数の販売場の酒類販売管理者を兼任することは原則的に認められないため、期限付き酒類販売業免許の販売場においても、新たに酒類販売管理者を選任する必要があります。

ただし、例えば、本来の販売場の近隣で行われる一週間程度の短期間の出店の場合(本来の販売場で選任されている酒類販売管理者が当該期限付販売場にほぼ常駐している場合に限ります。)については、例外的に、酒類販売管理者を重複して選任しても差し支えないものと取り扱うとされています。

この場合、本来の販売場には「酒類販売管理者に代わる責任者」が指名されている必要があります。

販売期間終了後の販売数量報告

販売場の開設期間が終わったら、管轄の税務署に販売数量の報告をしなければなりません。

酒類販売業免許申請のご相談窓口

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